【連載:THE DAY】vol.59-SUN AND WATER
post date:2019.02.20
Nstyleをご覧の皆さま、こんにちは。
寒い日がしばらく続きましたが、なんとここから東京は春のようなお天気になるとか。
冬でも、日が差す場所にいると、すごく暖かくて。太陽ってこんなに暖かいんだって毎年思います。
あとね、色んな思い出が溢れてキューっと胸がしめつけられたり、鼻の頭が熱くなるのも冬。
さて、今日は色んな方にリクエストいただいた”子育て”について書いてみようかな。
私には現在小学5年生、年齢でいうと10歳の息子がいます。一人だけ。
身の回りに起こる、素敵なことは、大体”運命だ!”と受け取りがちなので、
旦那さんと恋愛して、息子を授かったのも、運命だ!と母になる決意をしました、10年前。
若干22歳で社会に出て間もない私には、全てが初めての日々で、すべてが勉強の日々で。
子育てなんておこがましくて言えないような毎日で。
幸い、両親も近くにいて、住む場所もあって、おままごとのような結婚生活を、
周りの人に支えられたおかげでなんとか今に至ります。
息子は、小さな頃は体が弱く、5歳くらいになるまではよく病院にもお世話になりました。
小さな体に波打つ呼吸のかすかな動きとか、よく目を凝らして見たりしていたなぁ。
嘔吐の時にすかさず体を横にしたり、時にはキャッチしたり(笑)
もちろん、全てが初めての経験だったけど、これが不思議と、どこで学んだのよ?わたし。
ってくらいにできてしまうもので。改めて母って強いなぁって思った時でした。
私から見た幼い頃の息子は、それはそれはビビりで、石橋を叩きすぎて橋を壊してしまうタイプに見えました。
滑り台も彼の後ろにはいつも列ができる。滑りたいけど、怖い。そんな葛藤を繰り返し、時には逆から降りてきたり。
お友達の中に入っていくのも得意ではなく、おもちゃの取り合いになればどうぞどうぞと渡すタイプ(笑)
好きな遊びはおままごと。お化粧にも興味があったし、ある年のクリスマスにサンタさんにお願いしたのは、
シルバニアファミリーのお家。翌年は、そのもらったお家の中についてる電球がつかなくなったのでその電球。
好む色はピンク。初めてのお弁当箱もピンク色のスヌーピーの描かれたものでした。
男の子だから青。女の子だから赤。なんて考えは正直私の中にはなくて、
むしろ色んな色をたくさん楽しんでほしいなと思っていました。
常に彼に伝えていたのは、誰かと違うことに恐れる必要はないということ。
とはいえ、子供時代を同じように過ごしてきた私も、大人の階段をたくさん登って大人の世界にいてもまだ成長過程のポンコツで。
彼の不安や、なぜ?どうして?という素直な純粋な気持ち全てに上手に答えられるわけでもなく。
答えにつまる時は、自分の小さな頃の同じような体験、その時の自分の悪かったことや良かったこと、
様々な体験談を交えながら、素直な自分の意見を伝えるようにしています。
このやり取りを繰り返しているとね、色んな自分にも出会えて、息子にも私という、母なんだけれども、
一人の人間としても見てもらえているような気がします。答えはわからない。
正解は一つではないのが子育てというか、人間関係。向き合う相手ととことん築き上げていくものだもんね。
あとはとにかく愛していると伝えています。
保育園や幼稚園、学校に入ると、色んなお友達ができます。
みんな様々な家庭環境、家庭のルールの中で育ってきた子たち。似てる環境の子はいても、
それぞれ違う。これがまた難しい!うちではダメとしていることが、他の家庭では OKだったりね。
どちらかが正しいわけでもなく、それがきっかけで嫌な思いをしてしまうこともあるかもしれない。
我が家では、なぜそれがダメなことなのかはちゃんと納得してもらうまで話すようにしています。
これについてね、息子に教えたいことがいくつかあって。
まず一つは、時間を守るということは、この先彼が大きくなって社会の中に出た時にとっても大事なこと。
だから、決められた時間の中でどう楽しく過ごせるか。そんなことを学んでほしいと思います。
もう一つは、生きていく上で沢山現れる、様々なルール。これはね、どの世界にいても、見えないルールや、
厳しく設定されたルールなど、本当に沢山あって。時にはそのルールに違和感を感じたりね。
でもこのルールがあることで、プラスもマイナスも覚える。時には我慢しなくてはいけないことも覚える。
ここでは家庭のルールから、多様性、尊重、協調を学んで欲しいかな。
そんなこと偉そうに言えるようなお母さんではないのだけれど。
私が生きてきた中で、寄り道、回り道、近道を通ってきた中で、
今自分が教えてあげられる最大限の”大切だと思ったこと”は彼にもいっぱい教えてあげたい。
息苦しく感じる社会の中でどのように自分で環境を築いていくか。
自分で切り開く力をね。そして楽しむ力を。
まだまだ私も成長家庭。
道に迷ったら、きっと息子と一緒に頭を抱えて沢山悩んで、
一緒に乗り越えよう。
今日はここまで、またお会いしましょう!
愛を込めて,
AYAKA FUKANO
AYAKA FUKANO(絵描き) 東京生まれ。思春期の多感な時期をドイツで過ごし、アートに初めて触れる。 幼い頃からの感受性の強さをアートにぶつけ、世の中に溢れても困らない愛を伝える。 instagram:ayahundred |
Nstyle主宰。航空会社の客室乗務員から、アルマーニ・ジャパンに入社、アパレルの世界へ。その後、タレントのスタイリストとして活動。現在は“女子力”を提案するスタイルプロデューサーとしてイベントや商品のプロデュース、ファッションブランドコンサルティングをはじめ、ファッション、ビューティー、ライフスタイル情報を雑誌・ラジオ等で発信している。
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