6月の紫陽花が美しく咲く頃、箱根の大平台にある隠れ家アーユルヴェーダスパ『Spa at Yamaguchi House』を訪ねました。
こちらの魅力は、本格的なアーユルヴェーダと歴史ある洋館のコラボレーションです。あの箱根の老舗・富士屋ホテルの創業者一族が暮らした家は、このたび国の登録有形文化財になるそうです。

昭和5年当時には珍しいおもてなしの為ではなく、家族が生活する為に建てられた洋館のシンプルでありながらどこか今どきでモダンさを感じさせてくれる空間で、アーユルヴェーダを楽しむ事が出来ます。
また今回幸運にもこの洋館を建てた富士屋ホテルの三代目だった山口堅吉氏の孫で、この家で生まれ育った『箱根富士屋ホテル物語』『アマン伝説』の著者でもある旅行作家の山口由美さんに館内を案内して頂きながらアーユルヴェーダのお話も聞く事が出来ました。

「元々、アーユルヴェーダの”アーユル”とは、ライフ。”ヴェーダ”とはサイエンスと言う意味で、インド5000年の歴史の中で、インドのマハラジャ達がいつまでも元気で美しくいられる為の生き方、生活の指針のようなもので、その中の一つとして私たちが現在『アーユルヴェーダ』と呼んでいるオイルマッサージがあります。私は十数年前から父の勧めでアーユルヴェーダを始めました。
気が付けば40代から50代に差し掛かる女性にとって大変ナイーヴな時期に更年期障害もなく元気に過ごす事が出来たのは、この世界で最古のアンチエイジング法と言われているアーユルヴェーダのお陰ではないかと個人的には感じています。」と山口さん。

施術の前に行なうカウンセリングは、富士屋ホテルの経営に携わってきた代々の主人の書斎で行なわれ、
その日の体調などを聞きながら、希望者にはより効果を出す為にサプリメントが用意されます。

今回『カイラリ・アーユルヴェーダ』のクラシックコース（120分（施術90分）25,000円税別）を体験させて頂きました。
アーユルヴェーダは10数年前にインドで一度だけ体験した事がありましたが、その記憶も遥か昔。
こんな感じだっただろうかとはじめは少し緊張しながらの施術でしたが、セラピストの方に体を委ね、温かなオイルで全身をほぐしてもらいウトウト。

気が付けば心までほぐされたようにリラックスしていました。
まさにインドで体験するような本格的なアーユルヴェーダの形。個人的には、施術後に顔が劇的にシャープになった事にとても驚きました。

このコースの他にダーラ（五感にダイレクトに働きかけるトリートメント）、バスティ（整体）なども。さらに、アーユルヴェーダ以外にも「ハコネ・タイムリチュアル」という、オリジナルのトリートメントもあります。
肩こりがひどい私に『バスティ』の中の首から肩にかけて緊張を取り除いてくれる『グリーヴァバスティ』が次回のおすすめです、と今回担当して下さったセラピストの立岡さん。

施術後は、沢山のハーブの中からその日の体調に合うものをセレクトしてもらい、ハーブティーを頂きました。
『カイラリ・アーユルヴェーダ』のオイル（家庭用）や石けん、サプリメントなどもここで購入する事が出来ます。

施術はカップル同士で同室でも可能。一人ではもちろんの事、パートナーや友人達と箱根の温泉に来たその足で訪れるのもおすすめ。
箱根の老舗ホテルを営んできた一族が昭和５年から時を刻んできたモダンな空間の中で、アーユルヴェーダという世界最古の若返り療法。
一度体験する価値アリです！

SPA AT YAMAGUCHI HOUSE （スパアットヤマグチハウス）
http://www.yamaguchihouse.com
電話: 0460-83-8757
受付時間: AM 10:00 〜（最終受付 PM 5:00～）

取材：廣瀬規子

※ 『N’s EYE』とは？
Nstyle編集長・廣瀬規子が今、注目している人・モノ・イベントetc・・・について語ります。