【連載:chez Nicole(シェ・ニコール)】vol.2-秋の花をしつらえる
post date:2016.09.28
あっと言う間に夏が過ぎ、花の世界もどんどん秋色になってきました。
花びらがおちて真っ赤な実をつけた枝やぐっと深いボルドー色の葉をみると、
季節のうつろいを改めて実感する今日この頃です。
さて、今回は私がよく使う器とその飾り方をご紹介してみようと思います。
ワークショップを開催するとかなりの頻度で
「花瓶はどこで買っていますか?」と質問をうけます。
もちろん、お気に入りの特別な花器のブランドもありますが
「花瓶」というより、水が入るものならなんでも花瓶にしています。
例えば、友人と食器屋さんに行き、同じピッチャーを手にとっていても
私は飲み物ではなく
「お、こんな花を飾ったらかわいいだろうなぁ」
てな具合でお気に入りの花用の器を探しております。
写真にある様に、寸胴のガラスコップや空き瓶、時には霧吹きでも一輪挿しとして登場します。
どんな色にも合わせられる透明のガラス瓶は、そのまま花を飾る場合や、ブリキやバスケットなど水漏れの心配がある物に飾る時に中に仕込んだりと用途に合わせて選んでいます。
この白い琺瑯や瓶はそれ自体のかわいさもあって雰囲気を倍増させてくれたり、
何かと重宝する欠かせないシリーズです。
最近は、背の高いものを飾る機会が多いので、このガラスキャニスターが活躍しています。
繊細で可憐な花びらのコスモスは、
くねっとした曲線が美しい茎を活かして飾ってあげたい。
このキャニスターは、口の部分が狭くなっているので
少ない本数でも上手に活けられるところがお気に入りポイント。
状況によっては、たっぷりの花たちに囲まれていることも稀にありますが、
花の仕事をしていても、毎回どさっと家に花を飾っているわけではありません。
心地良さを感じるところにちょっとずつ飾るのが好みです。
そして、活ける時は、花瓶の中に入る部分の葉は全て取り除きます。
水中に葉があると、葉が腐り水のにごりの原因にもなりますので、もし今までそのまま活けていた!という方はぜひ今度試してみてください。こちらは鈴バラ。
真っ赤なぷっくりとした実がなんともかわいい。枝ものを活けるときは、水を吸いやくする為にハサミの奥の部分をつかって
一文字(太さによっては十文字)に切り込みをいれて活けます。くれぐれもハサミを扱う時には、ケガにご注意くださいね!
慣れていない方は、お花屋さんで枝を買う際に花瓶のサイズを伝えて
長さを調整して切り込みを入れてもらえるかお願いしてみるのも良いかと思います。
もちろん、数本の花・枝だけではなく片手で持てる大きさのブーケもこのキャニスターに飾れます。
折角なので、ブーケを購入する機会があれば
秋の花、ダリアと実のついた枝のブーケをチョイスして見るのはいかがでしょうか?
散々「秋、秋…」と言っておりますが、実はこのブーケに入っている
緑のモコモコのビバーナム。実は春に多く出回ります。
なぜだかひょっこり、ひっそり市場にでていて、
さらに珍しいフランスにあるような明るい黄緑色をしたユーカリまで見つけてしまい、
これはこの組み合せをしろと言われている様な気がして連れて帰って来た次第です。。
ちなみに、お花を活けないときは、このキャニスターにドライフルーツや花のポプリなどを入れて飾ったりしています。いろいろな楽しみ方ができるのも本来の用途が「花瓶」ではないからかもしれません。
使っていない瓶や食器がある方は、ぜひお花を飾ってみてください。
以外としっくりくるものが見つかるかもしれませんよ♪
フラワーデザイナー 太田 美際 / migiwa OTA IT企業で勤めた後、花修行のためパリへ渡る。現在は、フリーランスにてギフトフラワー・装花・ワークッショプの開催などを行う。 HP:http://migiwao.com IG:jardin_de_muguet |
Nstyle主宰。航空会社の客室乗務員から、アルマーニ・ジャパンに入社、アパレルの世界へ。その後、タレントのスタイリストとして活動。現在は“女子力”を提案するスタイルプロデューサーとしてイベントや商品のプロデュース、ファッションブランドコンサルティングをはじめ、ファッション、ビューティー、ライフスタイル情報を雑誌・ラジオ等で発信している。
メディア掲載情報はこちら
大人の女子力アップを応援するNstyle [エヌスタイル] は、「ファッション」「ライフスタイル」「美容」「旅行」などの情報を、魅力的な自分スタイル作りを目指す皆様にお届けするWebマガジンです。
各専門分野で活躍中のコラムニストによるコラムの連載や、主宰者でありスタイルプロデューサーでもある廣瀬規子が直接体験、経験した生の情報を写真と共に提供していきます。
少しでも皆様の魅力的な自分のスタイルを作るきっかけになれば幸いです。