Heroomtage [エルムタージュ]

青山通りから脇道に入り５分ほど歩くと、ほどなく目に入る1件のお店。
まるで外国の街角にいるような錯覚を覚えるその瀟洒な佇まいに
思わず歩を止めて、誘われるように店内へ進む――。

「Heroomtage（エルムタージュ）」は、都会の喧騒や急いでばかりの時間も忘れ、
自分の中の“美の感性”を研ぎ澄ませてくれる、大人のためのセレクトショップ。

店名の「Heroomitage」とは、「hermitage（隠れ家）」と「room（部屋）」を合わせた、
店のオーナー兼バイヤーの佐々木さんによる造語。
「気心の知れた友人の隠れ家（部屋）を訪ねるような感覚で、新しい香りや雑貨との出逢いを楽しんでほしい」
という気持ちが込められている。

「通るたび、いつも気になっていて…。今日来ることができてとてもうれしい！」と
テンション高めの編集長は、アイテム一つひとつを手に取り、その香りや姿カタチにうっとり。
店内に入った瞬間まず目に映るのは、目にも楽しい鮮やかな色や美しいデザインの生活雑貨たち。

「2ヵ月に1度は展示会や買い付けのため、海外に行っています」という佐々木さんは、かつては人気セレクトショップ、Tommorrowlandでバイイングや販促、店舗プロデュースに携わっていたという経歴の持ち主。
そこでの27年間の経験と自身の類いまれな感性をもとに独立し、2012年にはエルムタージュをオープンさせた。

「商品の品質はもちろん、その背景にある歴史やストーリー、ブランドのコンセプト、社会的な主張…。
すべて含め、『これはいいな』と思えるものだけを仕入れています。卸しの会社をやっているので、魅力ある商品を自ら日本に持って来られるんですよ」。

日本ではまだ他で見られない、まさに“佐々木さん直輸入”のラインナップ。
人気が高いのも頷ける。

　店内には、親しみやすくも出逢ったことのないような、洗練された香りがフワッと漂う。
佐々木さんにオススメを聞いてみると…？

「フランスの南部、サン･ジュリアンにある小さな山村で作られる『MAD et LEN（マド エ レン）』です。
100%ナチュラルのエッセンシャルオイルを使ったその新鮮で印象的な香りは30以上。
一つひとつの過程を丁寧に職人が手作業する昔ながらの製法で、注文を受けてから作るというスタイルを今も貫いている。素敵でしょう」と佐々木さん。

編集長も「マド エ レン」にすっかり魅了された模様。
「職人さんのハンドメイドで、パッケージもそれぞれカタチが違う！　手にしたときの鉄やガラスの感触も心地よくて、なんだか愛おしくなります。置いておくだけでグンとおしゃれに見えるし、なんといっても香りが格別。これ全部欲しい！（笑）」

店内を彩るアイテムは、確かな品質と豊かな“背景”を持つこと以外、その生まれや製法、価格もさまざま。
アメリカ、フランス、スウェーデン、イタリア、ポルトガル、インド…と世界中からやってくる。
例えば、香りにこだわりのある佐々木さんは、ソープをはじめ、フレグランスやルームパフューム、紙香水まで揃えている。

「ここでなら自分だけの特別な香りが見つかるはず。初めて出逢う香りもきっとあると思うので、ぜひいろいろ試してみるといいと思います。
男性にも女性にも、贈ったら喜ばれそうなものが多くあって、ギフト選びにも最適！」と編集長。

他にも色とりどりのキャンドルや、キッチン&バスまわりのリネンやファブリック、上質なオリーブオイルやそのためのディスペンサーなど、日々の生活を豊かにしてくれるアイテムが盛りだくさんなのだ。

また、ファッションもお得意分野の佐々木さんは、オーガニックコットンを使った着心地のいいデイリーウエアも扱う。
「規子さん（編集長）には、これがおススメ！　きっとよく似合うと思う」とセレクトしてくれたのが、このロングドレス。

「ゆったりとリラックスして着られて、けれどカジュアルになりすぎないところが◎。アクセサリーによってドレスアップ&ダウンが自由自在だし、軽くて洗えるので旅行に持っていくのにもいいですね！」と、編集長、その場でお買い取り?

「シンプル&上質なお洋服は、大人の女子力UPにマスト」という編集長。
他にもシューズやルームウェアなど次々に試着し、そのよさを体感。
「毎日をHAPPYに、心地よく暮らすために、身の回りには自分が大好きな、納得のいくものを置きたいですよね。
それは香りやお洋服など、身に着けるものも同じ。エルムタージュには、“一緒に生活したい”と心底思えるアイテムが集まっています。こだわりある大人の方へのギフト選びにも重宝しそう！」。

この春、ミッドタウンに2店舗目となる「Heroomtage Deux」が4月25日（木）オープン予定。
今後もますます注目を浴びそうだ。

佐々木さんの遊び心があちこちに見られる店内は、洗練されていながら、温かみと親しみを感じられる居心地のいい空間に。
気の向くまま、ゆっくりとショッピングを楽しめる。
そこを訪れる誰もが“エルムタージュの世界”に入り込んでしまう。

（撮影：神ノ川智早 ／ 取材・文：Yuka Sato）

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