【連載:Wine makes woman woman】Vol.21-ゲヴェルツ・モナムール 2013, ラ・プティット・フォリー 2015 / ローラン・バーンワルト 【Gewurtz, mon Amour 2013, La Petite Folie 2015 / Laurent Bannwarth】
post date:2017.06.30
ゲヴェルツ・モナムール 2013, ラ・プティット・フォリー 2015 / ローラン・バーンワルト
【Gewurtz, mon Amour 2013, La Petite Folie 2015 / Laurent Bannwarth】
ゲヴェルツトラミネールというぶどうを知っていますか?
ドイツ語で“スパイス”を意味するゲヴェルツ。その名の通り、エキゾッチックで香り豊かな白ぶどうです。
今日は、そんなゲヴェルツをこよなく愛する作り手を。
ローラン・バーンワルトは、ピュアでナチュラルなワイン造りを志す小さな作り手です。意欲的に新しいことに取り組み、他がやらなそうなことも信念を持って実践するそんな生産者でもあります。そんな彼が生み出すワインは、やはり独創的。
まず一つ目は、“ゲヴェルツ・モナムール(ゲヴェルツ、我が愛)”。
その名の通り、愛するゲヴェルの魅力を閉じ込めた一本。
ゲヴェルツトラミネールは、あっという間に完熟してしまうので、早めに収穫してしまう生産者が多いようですが、バーンワルトでは、完熟させてこそゲヴェルツの本来の持ち味が発揮できるのだと決して早積みはしません。
出来上がるワインは、蜂蜜のような黄金色でとろみのある、アロマティックな液体となります。
そして、同じゲヴェルツから生み出されるもう一本。
“ラ・プティット・フォリー”。名前の意味は、「ちょっと頭がおかしくなった人」。
ラ・プティット・フォリーは微発泡性のワイン。
ゲヴェルツで微発泡のワインを造る人なんかそうそういないということからこの名前になったそうです。
モナムールとは対照的に、クリスピーで溌剌とした泡に、ライチや新生姜のようなエキゾチックな甘みとスパイシーさ。甘酸っぱく軽快な味わいです。
ゆっくりと沈んでいくような夜が似合うゲヴェルツ・モナムールと、さわやかな風が吹き抜ける初夏の日差しが似合うラ・プティット・フォリー。
同じ人間が同じぶどうから作りだす対照的な二つのワイン。
表と裏、昼と夜、陽と陰。どちらも本物、どちらも真実。
だから心を奪われる、ワインも人も同じこと。
さぁ今日も、乾杯しましょ。
大石 寿也 渋谷桜丘のレストランCUJORL / ワインブティックBouteilleのディレクター。 毎日レストランのフロアに立ちつつ、ワインを通したコミニケーションや人の繋がりを求め、様々な企画やイベントを提案しています。 – CUJORL – Bouteille |
●コーナー名『Wine makes woman woman』
”ワインは女性を美しくする”
Nstyle主宰。航空会社の客室乗務員から、アルマーニ・ジャパンに入社、アパレルの世界へ。その後、タレントのスタイリストとして活動。現在は“女子力”を提案するスタイルプロデューサーとしてイベントや商品のプロデュース、ファッションブランドコンサルティングをはじめ、ファッション、ビューティー、ライフスタイル情報を雑誌・ラジオ等で発信している。
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