【連載:THE DAY】vol.73-ME
post date:2019.10.07
Nstyleをご覧の皆さんこんにちは。
さて、10月に入りいよいよ冬に向けて季節は動き出しましたね、
まだまだ暑い日もちらほらあるけれど、空気がなんとなく違う感じがします。
夏よ、また来年、元気に会いましょう。
さて先月、初めてのワークショップを行いました。
私自身、小さな頃から何かを学んでみんなと同じようにやる、ということがとても苦手でした。
真っ白な画用紙を目の前にして、さて何を描こうかとわくわくするのに、
先生に「今日はこうしてああしてこれをこういう風に描きます」って言われると、
たちまちやりたくなくなっちゃう。そんな子どもでした。
なのでワークショップとは言っても、私が教えるとかはしたくなかったし、
そんな立場でもないと思っていますので、みんなで楽しめることを考えた結果、
私のイラストで描いた様々な顔のパーツを、好きなように色ぬりしてもらって、
組み合わせて貼ってもらおう、そしてみんなの自画像を自由に作ってもらおう。
そう思ったのです。
人間、大人になると、臨機応変に対応できるような柔軟さが強く求められるようになります。
見た目や、発言、行動など、様々な”自分”をうまくコントロールしなくてはいけないようになります。
これがリアルな世界とでも言いましょう。
そんなリアル世界とは別に、近年はSNSなどの普及で、なりたい自分をセルフプロデュースしてみたり、
外から見られることを意識する機会も多くなりました。そんなアンリアルとも捉えられる世界に、時に窮屈さも覚えますが、
自分だけのステージで自分を好きなように演出できるということは、意外とクリエイティブなことなのかも。
とも思うのです。
本当の私ってなんなんだろう。
誰しもがふとこんなことを考える世の中なのではないでしょうか。
息子の学校の保護者会でもつい最近SNSについてのお話があったこともあり、
今回のワークショップでは、皆さんの思う”ME”自分を作ってもらうことにしたのです。
約30名ほどのお客さんが作ってくれたME。
気づいたら、ものすごい作品がたくさんできていて、パーツの使い方も、
え!こんな風に使うこともできるのか!と様々な発見があり、私自身、
こうなったらいいなぁって想像していた何万倍もワクワクドキドキを皆さんからいただきました。
そして、アンケートにも書いてあったのは、多くの皆さんが、”こうじゃなきゃ”っていう枠を飛び越え、
自由に制作することで、とてもワクワクした気持ちになれたということでした。
私が自分自身をアーティストと名乗るのは、表現したい何かがあるからです。
幼少期から、ダンス、歌、お笑い、モノマネ、演劇など、様々なことに興味を持ちやってきました。
今でも変わらずそれらが好きと言えるのは、私が表現したいことを、そこに込めて、外に吐き出せるからです。
今アート活動をしているのは、私が表現したい想いが、今一番皆さんに感じ取ってもらえているなぁと思えるからです。
人はみんなアーティストだと思うのです。
色んな想いがあって、色々な方法で表現するから。
ただ、やっぱり大人の世界だと、それを自由にすることが少し難しかったりするのです。
でも、それを自由気ままにやっている私だけがアーティストなのではなく、
みんなアーティストなんです。素晴らしいアーティストなんです。
そう思わせてもらった今回のワークショップ。
私にとって、本当に宝物のような時間になりました。
またこのような機会をたくさん作って、皆さんと色々なふれあいができたらなぁと思います。
この場をお借りして、改めて大きな感謝を。
そして、愛を。
AYAKA FUKANO
AYAKA FUKANO(絵描き) 東京生まれ。思春期の多感な時期をドイツで過ごし、アートに初めて触れる。 幼い頃からの感受性の強さをアートにぶつけ、世の中に溢れても困らない愛を伝える。 instagram:ayahundred |
Nstyle主宰。航空会社の客室乗務員から、アルマーニ・ジャパンに入社、アパレルの世界へ。その後、タレントのスタイリストとして活動。現在は“女子力”を提案するスタイルプロデューサーとしてイベントや商品のプロデュース、ファッションブランドコンサルティングをはじめ、ファッション、ビューティー、ライフスタイル情報を雑誌・ラジオ等で発信している。
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